用語解説「ソリューション」
IT業界用語で,とりあえずこれだけは押さえておくべき重要なキーワードが「ソリューション」。
仕事柄いろんなプレスリリースが届くわけですけど,ソリューションって単語が入っていないリリースはありません。だけど何度読み返しても,そのソリューションとやらが何を意味する言葉なのかはわからないわけです。わからないけどみんなが使うから使っておかないとかっこわるい気がするし,なんとなく使っておけば体裁のいい文章になります。
似た傾向の単語として「アーキテクチャ」があります。
××はレガシーな既存システムをリプレイスし,業務プロセスをより効率化することが可能なアーキテクチャを構築するためのソリューションです。
もはや何を言っているのかわかりませんけど,これこそがIT業界の王道です。困ったら横文字(むしろカタカナでしかない)を並べておけば,頭の悪い客から金が搾り取れるだろうという策略でしかありません。
ただし「これを買ったら幸せになるよ」という壺とは違って,ウソは言っていないのがミソです。だって最初から中身がないことしか言ってないんだもの。幸せになるとは言ってないでしょ?
もしIT屋さんがセールスに来て,パンフレット並べて「ソリューション」って単語を口にしたら,すかさず
「ちょっと待て。話を進める前に,そのソリューションって単語の意味をわかりやすく説明してくんねぇか」
と切り込んでみてください。きっとすごく面白いことになります。
おそらく8割方のセールスは,ソリューションの意味ではなくて,その製品の説明を最初からくだいて説明しようとするはずです。こうこうこういう時に困ってるでしょ?だからこういう仕組みにすると便利になってね…みたいな。
「ちょっと待て。単語の意味を説明してくれ」
これでちゃんと説明ができたら,その営業はたいしたものです。信じてあげてもいいかもしれません。でもたいていは言葉に詰まります。
んで,ちなみにソリューションというのは「情報システム」のことらしいです。だったら最初からそういえばいいのにね。でもソリューションという単語を単純に情報システムと置き換えると,文意のつじつまが合わないことの方が多いわけですよ。
そんなわけで自分で原稿書いててソリューションって単語を使うと,なんだかとても自分に負けた気がするんです。ボキャブラリが足りないな,俺って。
このへんはなんといいますか死んでる魚を切り刻んだものを売っているのに「活きがいい」といっている寿司屋さんとあまりかわらないのかもしれません。活きがいいってのは「死にたてほやほや」ってことなのよね。
日本語だけでも難しいのに,外来語のカタカナってのもほんと難しいなと思うのさ。